総合型選抜(AO入試)の面接で「言いたいことがうまく伝わらない」「話が長くなってしまう」と悩む受験生は多いです。

その原因の多くは、回答に「型」がないことにあります。この記事では、面接の回答を論理的に組み立てるフレームワーク「PREP法」の使い方を、具体例を交えて詳しく解説します。

PREP法とは?面接に最適な回答フレームワーク

PREP法は、情報を分かりやすく伝えるためのフレームワークです。ビジネスシーンで広く使われていますが、総合型選抜の面接でも非常に有効です。

ステップ 英語 役割 面接での使い方
P Point(結論) 最初に結論を述べる 「私が貴学を志望する理由は〇〇です」
R Reason(理由) 結論の理由を説明する 「なぜなら、〇〇だからです」
E Example(具体例) 理由を裏付ける具体例を示す 「具体的には、高校時代に〇〇という経験をしました」
P Point(結論の再提示) 最後にもう一度結論をまとめる 「以上の理由から、〇〇と考えています」

ポイント:面接官は1日に多くの受験生の話を聞きます。結論から始まる回答は面接官の理解を助け、好印象につながります。

なぜPREP法が面接で有効なのか

理由1:結論ファーストで伝わりやすい

人が話を聞くとき、最初の10秒で「この人は何を言いたいのか」を判断します。

結論を最初に述べることで、面接官はその後の話の文脈を理解しやすくなります。逆に結論が最後に来る回答は、「結局何が言いたいのか」が伝わりにくく、面接官の集中力も下がってしまいます。

理由2:回答の長さをコントロールしやすい

面接の回答は30秒〜1分30秒が目安です。PREP法の4ステップに従えば、自然とこの範囲に収まります。

  • P(結論):5〜10秒
  • R(理由):10〜15秒
  • E(具体例):15〜40秒
  • P(結論の再提示):5〜10秒

合計で35秒〜75秒程度になります。まさに面接の回答にちょうど良い長さです。

理由3:深掘り質問への備えになる

PREP法で回答を構成すると、各パーツが明確に分かれているため、面接官がどの部分を深掘りしてくるかを予測しやすくなります。

「理由をもう少し詳しく」と言われたらRを掘り下げ、「他にも例はありますか?」と聞かれたらEを追加するだけで対応できます。

PREP法を使った回答例|5つの頻出質問

例1:「なぜこの大学を志望しましたか?」

P(結論):私が貴学を志望する理由は、〇〇教授の研究室で地域防災に関する実践的な研究ができる環境に魅力を感じたからです。

R(理由):私は高校時代から防災教育に関心を持っていますが、座学だけでなくフィールドワークを重視した研究を行いたいと考えています。貴学の〇〇教授は地域コミュニティと連携した防災プロジェクトを実施されており、まさに私が学びたい環境です。

E(具体例):きっかけは高校2年生のとき、地域の防災訓練にボランティアとして参加し、住民の方々の防災意識の差に強い問題意識を持ったことです。その後、学校の探究活動で防災意識調査を行い、年齢層による意識の差を数値で把握しました。

P(結論の再提示):このような経験と問題意識を持つ私にとって、〇〇教授の研究室で実践的に防災研究に取り組める貴学が最適な環境だと確信しています。

例2:「高校時代に最も力を入れたことは?」

P:私が最も力を入れたのは、生徒会での学校行事の改革です。

R:コロナ禍で中止が続いていた学校行事を、感染対策と両立させながら復活させたいという思いがあったからです。

E:具体的には、文化祭のオンラインとリアルのハイブリッド開催を企画しました。感染対策のガイドラインを作成し、先生方への提案を3回にわたって行い、最終的に全校の賛同を得ることができました。参加者アンケートでは満足度が前年比で大幅に向上しました。

P:この経験から、制約の中でも創意工夫で解決策を見つける力が身についたと考えています。

例3:「あなたの長所は何ですか?」

P:私の長所は、周囲の意見を丁寧に聞きながら合意形成を進められることです。

R:チームで何かを決めるとき、多数決で押し切るのではなく、少数意見にも耳を傾けることが最終的に良い結果につながると考えているからです。

E:部活動で練習メニューの見直しを行った際、主力メンバーと控えメンバーの間で意見が対立しました。私は双方に個別にヒアリングし、両者が納得できる折衷案を提案しました。その結果、チーム全体の士気が向上し、大会での成績にもつながりました。

P:この傾聴力と調整力は、大学でのグループ研究やゼミ活動でも活かせると考えています。

例4:「最近気になったニュースは?」

P:私が最近気になったのは、〇〇に関する報道です。

R:このニュースが気になった理由は、私の志望分野である△△と直接関係するテーマだからです。

E:報道によると、□□という現状があります。私はこの問題について、高校の探究学習で△△の観点から調査を行い、☆☆という知見を得ました。今回のニュースを通じて、自分の調査結果が現実の社会課題とつながっていることを実感しました。

P:大学ではこの問題についてさらに深く研究し、実効性のある解決策を探りたいと考えています。

例5:「失敗した経験を教えてください」

P:高校1年生のとき、探究活動の研究発表で準備不足のまま臨み、質疑応答にまったく対応できなかった経験があります。

R:発表資料の作成にばかり時間をかけ、想定質問への準備をしていなかったことが原因です。

E:この失敗を受けて、2年生以降は発表前に必ず「想定質問リスト」を作成し、友人に模擬質問をしてもらう時間を設けるようにしました。その結果、校内発表会では質疑応答でも自分の研究への理解の深さを示すことができ、優秀賞をいただくことができました。

P:この経験から、準備の質を高めることの重要性を学びました。面接においても十分な準備を重ねて臨んでいます。

PREP法でやりがちなNG例と改善法

NG1:結論が曖昧

悪い例:「えーっと、この大学には色々な魅力があって、研究も充実していて、キャンパスの雰囲気も良くて…」(→ 結論が不明確で、何を一番伝えたいのか分かりません)

改善例:「私が貴学を志望する最大の理由は、〇〇教授の研究室で△△について学べる点です」(→ 結論が明確で、聞き手はその後の展開を予測できます)

NG2:具体例が抽象的

悪い例:「高校時代はいろいろな活動を頑張りました」(→ 「いろいろ」「頑張った」では面接官に何も伝わりません)

改善例:「高校2年生のとき、地域の老人ホームで月2回の読み聞かせボランティアを1年間続けました」(→ いつ・どこで・何を・どのくらい、が具体的に伝わります)

NG3:結論の再提示を忘れる

最後のP(結論の再提示)を省略してしまう受験生は多いです。

話の終わりが不明確になり、面接官が「もう終わりかな?」と困惑する原因になります。最後に「以上の理由から、〇〇と考えています」と明確に締めることで、回答の完結感が生まれます。

NG4:回答が長すぎる

PREP法を使っても、各パーツが長くなりすぎると効果が薄れます。特にE(具体例)で話が脱線して長くなりがちです。

目安として、1つの回答は1分〜1分30秒以内に収めましょう。タイマーを使って練習するのが効果的です。

PREP法を身につける練習方法

ステップ1:回答メモを作る

想定質問に対して、P・R・E・Pの4つのパーツをメモに書き出します。

この段階ではキーワードだけで十分です。完全な文章を書く必要はありません。

ステップ2:声に出して練習する

メモを見ながら、実際に声に出して答える練習をします。

最初はたどたどしくても、繰り返すうちに自然な言葉が出てくるようになります。

ステップ3:録画して確認する

スマートフォンで自分の回答を録画し、客観的に確認します。

話の論理構造が分かりやすいか、長すぎないか、表情や声のトーンは適切かをチェックしましょう。

ステップ4:第三者に聞いてもらう

家族、友人、学校の先生に模擬面接官になってもらい、フィードバックをもらいます。

「結論が分かりにくかった」「具体例が長すぎた」など、自分では気づけない改善点が見つかります。

ポイント:PREP法は「型」であって「暗記テンプレート」ではありません。型を身につけた上で、本番では自分の言葉で自然に話すことを目指しましょう。

まとめ

  • PREP法は「結論→理由→具体例→結論の再提示」の4ステップで回答を組み立てるフレームワーク
  • 結論ファーストで伝えることで、面接官の理解度と好感度が上がる
  • 回答の目安は30秒〜1分30秒。各パーツの時間配分を意識する
  • 具体例は**「いつ・どこで・何を・どのくらい」**を意識して具体的に
  • 暗記ではなくキーワードで覚え、声に出して練習することが上達の近道

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参考


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