小論文を書くとき、「何から書き始めればいいか分からない」「途中で話がまとまらなくなる」と悩んでいませんか。

小論文には明確な型があります。その型を身につけることで、どんなテーマでも安定した答案を書けるようになります。

この記事では、小論文の基本構成である「序論・本論・結論」の役割と具体的な書き方を解説します。

なぜ「構成」を意識することが大切なのか

小論文で高い評価を得るには、主張の内容だけでなく「論理の流れが明確であること」が不可欠です。

どんなに良い意見を持っていても、文章の組み立てが雑だと読み手(採点者)に伝わりません。

構成を意識するメリットは以下の通りです。

  • 読み手が迷わない: 序論で方向性を示し、本論で根拠を展開し、結論でまとめる。この流れがあると、採点者はスムーズに読み進められます
  • 書き手もブレない: 構成を先に決めてから書くと、途中で脱線しにくくなります
  • 時間配分がしやすい: 各パートの分量を決めておけば、制限時間内に書き切る計画が立てやすくなります

ポイント:小論文は「考えながら書く」のではなく、「構成を決めてから書く」のが鉄則です。下書き段階で序論・本論・結論の骨組みをメモしてから清書に入りましょう。

序論・本論・結論の役割と配分

小論文は大きく3つのパートで構成されます。

まず、それぞれの役割と推奨される分量の配分を確認しましょう。

パート 役割 配分目安 800字の場合
序論 問題提起+自分の主張を提示 15〜20% 約120〜160字
本論 主張を根拠で支える(論証) 60〜70% 約480〜560字
結論 主張を再確認し、展望を述べる 15〜20% 約120〜160字

この配分はあくまで目安ですが、本論に全体の6割以上を割くことは意識してください。

序論と結論が長すぎると、肝心の論証部分が薄くなり、説得力を欠く答案になります。

序論の書き方

序論の目的は「読み手にこれから何を論じるのかを伝えること」です。

具体的には、次の2つの要素を盛り込みます。

  1. 問題提起: 出題テーマについて、現状や背景を簡潔に示す
  2. 主張の提示: そのテーマに対する自分の立場(結論)を明示する

序論でやりがちなミスは、背景説明が長くなりすぎることです。

序論はあくまで「導入」なので、要点を手短にまとめましょう。

序論の例(テーマ: 少子化対策について)

日本の出生数は年々減少を続けており、社会保障制度の持続可能性が問われている。この問題に対し、私は経済的支援の拡充だけでなく、働き方改革を同時に推進することが不可欠であると考える。以下にその理由を述べる。

本論の書き方

本論は小論文の核心部分です。

序論で述べた主張を、根拠をもって裏付けます。

本論を書くときのポイントは以下の3つです。

  • 根拠を複数示す: 1つの根拠だけでは説得力が弱い。2〜3つの根拠を挙げるのが理想的です
  • 具体例を入れる: 抽象論だけで終わらせず、社会的な事例やデータに触れると論証の厚みが増します
  • 反論を想定する: 自分の主張に対して予想される反対意見を先回りして取り上げ、それに反駁することで論理の隙がなくなります

本論の構成パターン

根拠1: 経済的支援だけでは不十分な理由
  → 具体例: 児童手当の拡充後も出生率が横ばいである事実
根拠2: 働き方改革が必要な理由
  → 具体例: 育児休業取得率の男女差
反論への対応: 「財源の問題がある」という反論への回答

結論の書き方

結論では、本論の論証を踏まえて序論の主張を改めて述べます。

ただし、序論をそのまま繰り返すのではなく、一歩進んだ視点を加えることが大切です。

結論で意識すべきことは以下の通りです。

  • 序論の主張を言い換えて再提示する
  • 本論の要点を簡潔に振り返る
  • 今後の展望や社会への提言を加えて締めくくる

結論の例

以上のように、少子化対策は経済的支援の充実と働き方改革の両輪で進める必要がある。個人の選択を尊重しながらも、子育てと仕事を両立できる社会基盤を整えることこそが、持続可能な社会の実現につながると考える。

よくある構成のミスと改善策

ここでは、受験生に多い構成上のミスを具体的に見ていきましょう。

悪い例:序論で主張を示さず、いきなり事例の紹介から始める。「少子化は大きな問題です。例えば、〇〇という事例があります…」→ 何を論じたいのか分からないまま読み進めることになります。

良い例:序論で主張を明確に示してから本論に入る。「少子化対策には、経済支援に加え働き方改革が不可欠である。以下にその根拠を述べる。」→ 読み手は「なるほど、この2点を論じるのだな」と見通しを持って読めます。

その他、よくあるミスと対策を整理します。

ミスのパターン 何が問題か 改善策
序論が長すぎる 本論に使える字数が減る 序論は全体の20%以内に収める
本論で根拠が1つしかない 説得力が弱い 最低2つの根拠を用意する
結論が序論のコピペ 「考えが深まっていない」と評価される 本論を踏まえた発展的な視点を加える
話が途中で脱線する 論理の一貫性が崩れる 書く前にアウトラインを作る
反論を無視する 一面的な議論になる 想定される反論を1つは取り上げる

構成力を高める練習法

構成力は、練習を重ねることで確実に向上します。

以下のステップを日常的に取り入れてみてください。

  1. アウトラインだけを書く練習: 過去問のテーマを見て、5分以内に序論・本論・結論の骨組みをメモする練習をしましょう。本文を書かなくても構成力は鍛えられます
  2. 他人の小論文を「構成」の視点で読む: 序論で何を述べているか、本論の根拠はいくつあるか、結論でどう締めているかを分析しましょう
  3. フィードバックを受ける: 自分では論理的に書いているつもりでも、読み手にはそう伝わらないことがあります。第三者からの添削が構成力を伸ばす最も効果的な方法です

ポイント:碧推薦学院では、指導人数500名超の実績を持つ講師陣が一人ひとりの答案を添削し、構成力・論理力・表現力をバランスよく伸ばす指導を行っています。独学に限界を感じたら、プロの力を借りることも選択肢の一つです。

まとめ

  • 小論文は「序論・本論・結論」の3部構成が基本。構成を決めてから書き始めることが鉄則
  • 序論では問題提起と自分の主張を簡潔に示す(全体の15〜20%)
  • 本論では複数の根拠と具体例で主張を裏付ける(全体の60〜70%)
  • 結論では主張を再確認し、発展的な視点を加えて締めくくる(全体の15〜20%)
  • 反論を想定して先回りすることで、論理の厚みが増す
  • 構成力を鍛えるには、アウトラインを書く練習と第三者からのフィードバックが有効

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参考


この記事は「小論文対策 完全ガイド」の関連記事です。