大学群ランク別|総合型選抜の難易度と狙い目を徹底比較

「総合型選抜(AO入試)で早慶に挑戦できる?」「MARCHと関関同立、どちらが入りやすい?」

大学群ごとの難易度は、受験生にとって大きな関心事です。

しかし、総合型選抜の難易度は一般入試の偏差値ランキングとは異なる物差しで決まります。この記事では、主要な大学群ごとに総合型選抜(AO入試)の傾向と特徴を整理し、自分に合った志望校選びのヒントを提供します。


そもそも「大学群」とは?

大学群とは、入試難易度や歴史的経緯、知名度などをもとに複数の大学をグループ化した通称です。受験業界で広く使われていますが、あくまで便宜的な分類であり、大学の教育内容や研究力のすべてを反映するものではありません。

主要な大学群として、以下のようなグループがよく知られています。

大学群 主な構成大学
早慶上理 早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学・東京理科大学
MARCH 明治大学・青山学院大学・立教大学・中央大学・法政大学
関関同立 関西大学・関西学院大学・同志社大学・立命館大学
日東駒専 日本大学・東洋大学・駒澤大学・専修大学
国公立大学 旧帝大・地方国公立など多様(一括りにはできない)

これらの大学群を「偏差値順のランク表」として見てしまいがちです。しかし、総合型選抜においてはこの序列がそのまま当てはまるわけではありません。


偏差値ランクと総合型選抜の難易度は一致しない

総合型選抜の最大の特徴は、「学力試験の得点」以外の要素が合否を大きく左右する点です。そのため、一般入試における偏差値の序列と、総合型選抜における合格の難しさは必ずしも一致しません。

なぜズレが生じるのか

評価軸の違い
一般入試は学科試験の点数で合否が決まります。一方、総合型選抜では志望理由書・面接・小論文・活動実績・プレゼンテーションなど、多面的な評価が行われます。

倍率構造の違い
一般入試で人気が集中する大学でも、総合型選抜では志願者が少ない学部・学科が存在します。逆に、一般入試では中堅とされる大学でも、総合型選抜では高い競争率になるケースがあります。

求める人物像の違い
大学ごとにアドミッション・ポリシー(入学者受入方針)は大きく異なります。「偏差値が高い大学ほど求められる水準が高い」という単純な関係にはなりません。

つまり、「一般入試で難しい大学だから、総合型選抜でも難しい」とは限らないのです。


大学群別|総合型選抜の一般的な傾向

以下は各大学群における総合型選抜の「一般的な傾向」です。大学・学部によって選考方法や求められる水準は大きく異なるため、あくまで全体的な特徴として参考にしてください。

早慶上理

早慶上理は、総合型選抜においても高い水準が求められる大学群です。ただし、大学・学部ごとに選考の性格が大きく異なります。

選考の特徴
書類審査が厳格で、志望理由書の論理性・独自性が重視される傾向があります。面接や小論文でも、専門分野への深い関心や思考力が問われます。

求められる水準
学業成績だけでなく、課外活動・研究経験・社会的な問題意識など、「何に取り組んできたか」の質が問われやすい傾向があります。

注意点
慶應義塾大学のように「総合型選抜」という名称を使わず独自の入試方式(FIT入試など)を設けている場合もあります。募集要項の確認が必須です。

MARCH

MARCHは5大学で構成されますが、総合型選抜の実施状況・選考方法は大学ごとにかなり異なります。

選考の特徴
志望理由書+面接を軸としつつ、小論文やプレゼンテーションを課す学部が多く見られます。自己推薦型の選考を設けている大学もあります。

求められる水準
明確な志望動機と、それを裏付ける活動実績が求められます。必ずしも全国大会レベルの実績が必要なわけではありません。自分なりの探究や取り組みの深さが評価される傾向です。

狙い目のポイント
学部・学科によって倍率に大きな差があります。同じ大学でも、学部を変えるだけで競争環境が大きく変わることがあります。学部単位での情報収集が重要です。

関関同立

関西圏を代表する私立大学群で、近年は総合型選抜の実施枠を拡大している大学もあります。

選考の特徴
書類審査+面接が基本で、学部によって小論文・グループディスカッション・実技試験などが加わります。関西学院大学や立命館大学のように、多様な入試方式を設けている大学もあります。

求められる水準
MARCHと同様、「なぜこの大学・学部でなければならないのか」という志望動機の明確さが重要です。地域に根ざした活動や、関西圏特有のテーマへの関心が評価されるケースもあります。

狙い目のポイント
首都圏の受験生にとっては情報収集がしにくい面があります。その分、関東の大学に比べて志願者が分散しやすい学部も存在します。

日東駒専

日東駒専は、総合型選抜において「チャレンジしやすい」と思われがちです。しかし、実態はもう少し複雑です。

選考の特徴
志望理由書+面接のシンプルな選考が多い一方、評定平均の出願条件が設けられている場合もあります。学部によっては、課題提出型や体験授業型など独自の方式を採用しています。

求められる水準
華やかな実績よりも、「この大学で何を学びたいか」「将来どう活かしたいか」という具体的なビジョンが評価される傾向にあります。

注意すべき点
「偏差値帯が低いから簡単に受かる」という考えは危険です。総合型選抜では、その大学のアドミッション・ポリシーに合致しているかが最も重要な判断基準です。準備不足で臨めば、どの大学群であっても不合格になります。

国公立大学

国公立大学の総合型選抜は、私立大学とは選考の構造が異なる場合が多いです。

選考の特徴
共通テストの受験を課す大学が多く、書類審査+面接に加えて学力的な要素が評価に含まれることがあります。旧帝大クラスでは、研究計画書や専門的な口頭試問が課されることもあります。

求められる水準
大学・学部により幅が非常に大きいのが特徴です。地方国公立では地域貢献への意欲が重視される一方、難関国立大では学術的な探究力が求められるなど、一概には語れません。

狙い目のポイント
地方国公立の中には、総合型選抜の募集枠を積極的に設けている大学もあります。知名度だけにとらわれず、自分の学びたい分野と大学の強みが合致するかを丁寧に調べることが重要です。


自分に合った大学群の選び方

大学群ランクを参考にしながらも、総合型選抜では以下の視点で志望校を選ぶことが合格への近道です。

1. アドミッション・ポリシーとの相性を最優先にする

総合型選抜の合否を最も左右するのは、偏差値ランクではなくアドミッション・ポリシー(入学者受入方針)との相性です。

大学が「どんな学生に来てほしいか」を明文化したものがアドミッション・ポリシーです。自分の価値観・関心・活動経験がそこに合致していれば、いわゆる難関大学群であっても合格の可能性は十分にあります。

逆に、相性が合わなければ、どの大学群でも苦戦します。

2. 「大学群」ではなく「大学×学部」で考える

同じ大学群内でも、学部ごとに選考方法・倍率・求める人物像は大きく異なります。「MARCHだから」「日東駒専だから」という大学群単位の判断ではなく、個々の大学・学部単位で情報を集めることが不可欠です。

3. 自分の「持ち玉」を棚卸しする

総合型選抜で評価される要素は多岐にわたります。以下のような「持ち玉」を洗い出し、それが活きる大学・学部を探しましょう。

  • 学業成績(評定平均)
  • 課外活動の実績(部活・ボランティア・探究活動など)
  • 英語資格(英検・TOEFL・IELTSなど)
  • 研究・探究テーマ
  • 将来のキャリアビジョン
  • 地域や社会への関心

4. 「滑り止め」の発想を捨てる

一般入試では「安全校」「チャレンジ校」という併願戦略が一般的です。しかし、総合型選抜ではこの考え方がうまく機能しません。

各大学の総合型選抜はそれぞれ固有の選考基準を持つため、「偏差値が低いから滑り止めになる」という保証はありません。すべての出願先に対して、その大学のアドミッション・ポリシーを理解し、それに合わせた準備をする必要があります。


大学群にこだわりすぎない重要性

受験生や保護者の中には、「最低でもMARCH」「日東駒専では不満」といった大学群ベースの目標設定をしている方も多いかもしれません。しかし、総合型選抜においてはこの考え方がかえって可能性を狭めてしまうことがあります。

大学群にとらわれるデメリット

本当に学びたい分野がある大学を見落とす可能性
大学群の枠にとらわれると、自分の探究テーマに最も適した学びの環境が見えなくなります。

アドミッション・ポリシーとのミスマッチが起きやすい
「ブランド」で選んだ大学と自分の方向性が合わず、志望理由書や面接で説得力のある主張ができなくなります。

総合型選抜の本質から外れる
総合型選抜は「あなたと大学の相性」を見る入試です。大学群の序列ではなく、一人ひとりの個性と大学の教育方針の一致が問われます。

「偏差値で測れない大学の魅力」に目を向ける

特定の分野で突出した教育プログラムを持つ大学、地域課題の解決に力を入れている大学、少人数教育で手厚い指導が受けられる大学など、偏差値ランキングには表れない魅力を持つ大学は数多く存在します。

総合型選抜だからこそ、偏差値という単一の物差しから解放されて、自分にとって最適な学びの場を探すことができるのです。


よくある質問(Q&A)

Q1. 総合型選抜なら、一般入試では手が届かない大学群にも合格できますか?

可能性はあります。総合型選抜では学科試験の偏差値以外の要素が大きく評価されるため、一般入試の学力だけでは測れない強みを持つ受験生が合格するケースは実際に存在します。

ただし、「偏差値が足りないから総合型選抜で」という安易な考えでは準備が不十分になりがちです。あくまでアドミッション・ポリシーとの相性と、十分な出願準備が合格の前提です。

Q2. MARCHと関関同立では、総合型選抜の難易度に差がありますか?

大学群同士を単純に比較することは困難です。同じ大学群内でも大学・学部によって選考方法や倍率は大きく異なります。また、「難易度」の定義自体が一般入試と総合型選抜では異なります。

大学群単位での比較よりも、志望する具体的な大学・学部の選考内容と自分との相性を個別に検討することをおすすめします。

Q3. 日東駒専の総合型選抜は「簡単」と聞きましたが、本当ですか?

一概に「簡単」とは言えません。確かに一般入試の偏差値帯としてはMARCHや早慶よりも入りやすいとされますが、総合型選抜ではその大学が求める人物像に合致しているかが最大のポイントです。

準備を怠れば不合格になりますし、逆に丁寧に準備すれば合格に近づけます。どの大学群であっても、総合型選抜への準備に「簡単」はありません。

Q4. 国公立大学の総合型選抜は、私立大学よりも難しいですか?

選考の構造が異なるため、単純な難易度比較は適切ではありません。国公立大学の総合型選抜は共通テストの受験を求めるケースが多く、学力的な要素も加味されるのが特徴です。

一方で、私立大学の総合型選抜は書類や面接の比重が大きい傾向があります。自分の得意分野(学力試験か、書類・面接か)に応じて、どちらが有利かは変わってきます。


まとめ

大学群ランクは志望校を考える出発点にはなりますが、総合��選抜においてはそれだけで難易度を判断することはできません。

総合型選抜の合格を目指すなら、大切なのは以下の3点です。

  1. アドミッション・ポリシーとの相性を最優先にする — 大学が求める人物像と自分の方向性が一致しているかを確認する
  2. 大学群ではなく「大学×学部」の単位で情報を集める — 同じ大学群でも学部によって状況はまったく異なる
  3. 偏差値の序列にとらわれず、自分に合った大学を探す — 総合型選抜は「あなたと大学の相性」を見る入試

自分の強みを活かせる大学を見つけるためには、早い段階からの情報収集と、志望理由の深掘りが欠かせません。

無料受験相談を予約する


この記事は「総合型選抜(AO入試)完全ガイド」の関連記事です。


参考