総合型選抜(AO入試)の面接では、回答内容と同じくらい「第一印象」や「立ち居振る舞い」が重要です。
マナーや身だしなみで減点されるのは非常にもったいないこと。
この記事では、面接当日に自信を持って臨めるよう、マナーと身だしなみの完全チェックリストをお伝えします。
面接のマナーが重要な理由
面接官はあなたの回答内容だけを見ているわけではありません。
入室の瞬間から退室するまで、あなたの振る舞い全体を評価しています。
マナーが評価に影響する理由は大きく3つあります。
1. 第一印象は最初の数秒で決まる
心理学では「初頭効果」と呼ばれます。
最初に受けた印象がその後の評価に大きく影響するため、入室時のマナーが悪いと、その後の回答まで厳しく見られやすくなります。
2. 社会性の指標になる
大学は学問の場であると同時に社会の一部です。
基本的なマナーが身についているかどうかは、大学生活への適応力を測る材料になります。
3. 減点されない=加点の土台になる
マナーは「できて当たり前」の部分です。
ここで減点されなければ、回答内容に集中して評価してもらえます。
ポイント:面接のマナーは「完璧」を目指す必要はありません。「失礼にならないレベル」を確実にクリアすることが目標です。
入退室のマナー|流れを完全解説
入室の流れ
面接室への入室は、以下の手順で行います。
事前に自宅で何度も練習しておきましょう。
| ステップ | 動作 | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | ドアをゆっくり3回ノックする | 2回はトイレのノック。面接では3回が基本 |
| 2 | 「どうぞ」と言われたら「失礼します」と言って入室 | 声は明瞭に。小さすぎないように |
| 3 | ドアを静かに閉める | 後ろ手で閉めない。体を半回転させて閉める |
| 4 | ドアの前で面接官に向かって一礼(30度) | 「よろしくお願いいたします」と添える |
| 5 | 椅子の横に立つ | 荷物は椅子の横の床に置く |
| 6 | 「おかけください」と言われてから着席 | 指示がなければ「座ってもよろしいでしょうか?」と確認 |
着席中の姿勢
| チェック項目 | 正しい状態 |
|---|---|
| 背筋 | まっすぐ伸ばす(背もたれに寄りかからない) |
| 手の位置 | 膝の上に軽く置く(男性は軽く握る、女性は重ねる) |
| 足 | 床にしっかりつける(足を組まない) |
| 目線 | 面接官の目〜鼻のあたりを見る(凝視しない) |
| 表情 | 自然な笑顔を意識する(無表情にならない) |
退室の流れ
| ステップ | 動作 | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 「以上で面接を終わります」と言われたら立ち上がる | 椅子の横に立つ |
| 2 | 「ありがとうございました」と一礼(30度) | 感謝の気持ちを込めて |
| 3 | ドアの前まで歩く | 荷物を忘れずに持つ |
| 4 | ドアの前で振り返り「失礼します」と一礼 | 面接官と目を合わせてから |
| 5 | ドアを静かに閉める | 最後まで丁寧に |
注意:退室後も気を抜かないでください。大学構内にいる間は、すれ違う人が面接官や教職員である可能性があります。建物を出るまで丁寧な振る舞いを続けましょう。
身だしなみチェックリスト
制服の場合
- シャツにアイロンがかかっているか
- ボタンが全て留まっているか
- スカート・ズボンの丈は適切か
- 制服に汚れや破れがないか
- ネクタイ・リボンはまっすぐか
- 靴下は清潔で穴が開いていないか
- 靴は磨かれているか
私服の場合
大学からの指定がなければ、制服でも私服でも構いません。
私服で臨む場合は、以下を意識してください。
| 項目 | 推奨 | 避けるべき |
|---|---|---|
| トップス | 襟付きシャツ、ブラウス、ニット | 派手な柄、ロゴが大きいもの |
| ボトムス | チノパン、スラックス、膝丈スカート | デニム、短すぎるスカート |
| 靴 | 革靴、きれいめスニーカー、パンプス | サンダル、ブーツ、派手なスニーカー |
| 色味 | 白、紺、グレー、ベージュなど落ち着いた色 | 原色、蛍光色 |
共通チェック項目
- 髪型:顔が見える状態か(前髪が目にかかっていないか)
- 爪:短く清潔に整えているか(ネイルは落とす)
- アクセサリー:外しているか(時計は可)
- 香水:つけていないか(無香料のものを使用)
- メイク:ナチュラルメイクか(派手な色は避ける)
話し方のマナー|好印象を与える5つの基本
1. 語尾まではっきり話す
緊張すると語尾が尻すぼみになりがちです。
「〜です」「〜ます」の最後まで明瞭に発声しましょう。
語尾がはっきりしているだけで、自信を持っている印象を与えます。
2. 適切な声量とスピードで話す
声が小さすぎると聞こえず、大きすぎると威圧的になります。
面接官が3人いる場合、最も遠い面接官に聞こえる声量が目安です。
スピードは、普段の会話より少しゆっくりを意識しましょう。
緊張すると早口になりやすいため、意識的にペースを落とすくらいでちょうど良いです。
3. 面接官の目を見て話す
目線を合わせることでコミュニケーションへの誠実さが伝わります。
ただし、ずっと凝視するのは逆効果です。
面接官が複数いる場合は、質問した面接官を中心に見つつ、他の面接官にも目線を配りましょう。
4. 「えーっと」「あのー」を減らす
完全になくす必要はありませんが、多すぎると聞きづらくなります。
考える時間が必要なときは、「少し考えてもよろしいでしょうか」と断ってから沈黙しても問題ありません。
5. 敬語を正しく使う
| よくある間違い | 正しい表現 |
|---|---|
| 「〇〇大学さん」 | 「貴学」「御学」 |
| 「先生」(面接官に対して) | 「面接官の方」「先生」(教授の場合のみ) |
| 「やらせていただく」 | 「させていただく」「いたします」 |
| 「〜になります」 | 「〜です」「〜でございます」 |
| 「なるほど」 | 「おっしゃる通りです」「はい」 |
良い例:「はい、私が貴学を志望する理由は〇〇です。高校時代に△△という活動を通じて、□□に強い関心を持ちました」(→ はっきりした語尾、結論ファースト、適切な敬語)
悪い例:「えっと、まあ、そうですね…なんていうか、この大学にはいろいろ魅力があって…」(→ 曖昧な表現が多く、何を伝えたいか分かりません)
面接当日の持ち物チェックリスト
当日朝にバタバタしないよう、前日のうちに準備を済ませましょう。
| 持ち物 | チェック | 備考 |
|---|---|---|
| 受験票 | □ | コピーも1部持参すると安心 |
| 身分証明書 | □ | 学生証・保険証など |
| 筆記用具 | □ | ペン・鉛筆・消しゴム |
| 志望理由書のコピー | □ | 提出した内容を直前に確認するため |
| 活動報告書等のコピー | □ | 提出した書類は全てコピーを持参 |
| ハンカチ・ティッシュ | □ | 身だしなみの基本 |
| 腕時計 | □ | スマホで時間確認はNG |
| 替えのストッキング | □ | 女性の場合、伝線対策として |
| 折り畳み傘 | □ | 天候に左右されないために |
| 大学の地図・案内 | □ | 会場までのルートを確認 |
ポイント:会場には遅くとも30分前には到着するようにしましょう。交通機関の遅延に備えて、余裕を持ったスケジュールを組むことが大切です。
面接前の待機時間の過ごし方
控え室での振る舞いも見られている可能性があります。
以下の点に注意しましょう。
- スマートフォンは電源を切る(マナーモード不可。電源OFF)
- 他の受験生との私語は控える(小声でも聞こえます)
- 志望理由書のコピーを静かに読み返す(最終確認に最適)
- 深呼吸で呼吸を整える(4秒吸って、7秒止めて、8秒吐く)
- 姿勢よく座る(控え室から面接は始まっていると考える)
やってしまいがちなNGマナー
面接で受験生がやりがちなNGマナーをまとめました。
当てはまるものがないか確認しておきましょう。
- 椅子に座る前に荷物の置き場に迷う:椅子の横の床に置くのが基本。事前にシミュレーションしておく
- お辞儀しながら「よろしくお願いします」と言う:お辞儀と言葉は分ける。言葉を言ってからお辞儀をする(「語先後礼」)
- 面接官の質問が終わる前に答え始める:相手が話し終えたことを確認してから回答する。焦りは禁物
- 「はい」のつもりで首を縦に振るだけ:相槌は声に出して「はい」と言う
- 退室後に廊下で友人と大声で話す:建物を出るまでが面接
まとめ
- 入室は3回ノック→「失礼します」→一礼→着席の流れを体に染み込ませる
- 身だしなみは**「清潔感」が最も重要**。派手さは不要
- 話し方は語尾まではっきり、適切な声量、結論ファーストを意識
- 当日の持ち物は前日に準備。受験票・志望理由書コピー・筆記用具は必須
- マナーは減点されないレベルを確実に。完璧でなくて良い
碧推薦学院では、模擬面接を通じてマナーや立ち居振る舞いの指導も行っています。
回答内容だけでなく、入退室の作法から話し方のクセまで、総合的にフィードバックします。
参考
この記事は「面接対策 完全ガイド」の関連記事です。